THE BOOMが最初に沖縄を訪れたのは1990年。はじめて沖縄音階を取り入れた曲「ひゃくまんつぶの涙」が収録されたサード・アルバム『JAPANESKA』のジャケット撮影がその目的でした。
その後、何度も沖縄に足を運び、多くの沖縄民謡を聴き、沖縄の文化に触れた宮沢和史は、沖縄の美しい風景の裏にある悲しい戦争の歴史を深く想うようになります。さとうきび畑の中にぽっかりと開いた防空壕が訴える無言の悲しみと、地表に根を張る植物の力強い生命のエネルギー。沖縄への旅で宮沢が見たこの光景が、のちに「島唄」を生んだモチーフとなっています。
